春はお肌が揺らぎやすく、冬の乾燥ダメージが残っている季節。洗顔をした後、お肌のツッパリを感じやすい方も多いのでは?潤いを残しながらもっちりとした仕上がりの洗顔方法があったら良いですよね。そんな時は、乳液洗顔でお肌の潤いを損なわずにもっちりと洗いあげるのはいかがでしょうか。
そこで今回は、乳液洗顔のやり方、向いている肌質、注意点、メリット・デメリットを徹底的に解説します。
乳液洗顔とは?人気の理由をご紹介
乳液洗顔と聞くと、クレンジングミルクをイメージされる方もいるのではないでしょうか。
乳液洗顔はクレンジングミルクでの洗顔とは別物で、乳液を使って洗います。
乳液は油分が多いため、不要な皮脂や軽いメイクを浮き上げることが可能なのです。
やり方は難しくありません。乳液を通常よりたっぷりと出し、お肌全体になじませ、優しく手を滑らせて皮脂汚れを落とします。全体になじんだら、お水で乳液をすすぎ、いつも通りのスキンケアをします。
注意点としては、乳液の量が少ないとお肌になじんでしまうことに加えて、摩擦でお肌を傷める原因になりかねないことです。さらに、乳液の減りが早い点は気になる方も多いでしょう。
デメリットがあるとはいえ、乳液洗顔は洗いあがりのお肌のモチモチ感が良い!・化粧ノリが良くなったと感じるとハマる人が続出しているのです。
また、乳液に洗浄成分が入っていないことや、合成界面活性剤不使用の乳液を選べばお肌の負担も抑えられるといった点も人気の秘訣なのです。
乳液洗顔とクレンジングミルクとは違う?
前章でもお伝えしましたが、乳液で洗顔するのとクレンジングミルクでの洗顔は別物です。
製品により異なることは前提ですが、乳液に含まれる油分はおおよそ10%~20%程度と言われています。乳液はお肌に油分を与える以外にも潤いを与えたり、柔らかくするエモリエント効果が含まれます。
乳液にも油分が含まれるので、軽いメイクや不要な皮脂を浮かせることは出来なくはないです。しかし、一般的な日焼け止めやベースメイクやアイライナーのメイクをきちんと落としたり、毛穴の奥に入った汚れまで落としたりすることは期待できません。
一方、クレンジングミルクは洗浄を目的として作られており、乳液よりも油分が多く含まれていたり、洗浄成分が含まれます。そのため、メイクや不要な皮脂毛穴の奥の汚れまで浮かせることが可能です。
ちなみに、クレンジングミルクは、クレンジングの種類の中では比較的洗浄力が穏やかなので、乾燥肌やお肌がデリケートに傾いている時に使用するのに向いています。
お肌に油分や潤いを与えて柔軟性をもたらすことが目的の乳液と、メイクやお肌にとって不要な皮脂などの汚れを落とすことが目的のクレンジングでは、役割が違うのです。
乳液洗顔のやり方
乳液洗顔のやり方はシンプルで取り入れやすいのも人気の理由です。お肌を優しく潤しながら洗顔するオススメのやり方をお伝えします。
- 軽いメイクや皮脂汚れをオフしたい!乳液洗顔の方法
- 簡単に乳液洗顔を取り入れたい!拭き取り方法
軽いメイクや皮脂汚れをオフしたい!乳液洗顔の方法
- 手を清潔に洗う
- ホットタタオルやスチーマーをあてる
- 乳液をたっぷりつける
- なじませる
- 洗い流す
- 通常通りスキンケアをつける
①手を清潔に洗う
乳液洗顔をする前に、先ず手を清潔に洗いましょう。
乳液に洗浄成分は含まないため、手に汚れや雑菌が付着したままの状態で乳液を触って乳液洗顔をすると、お顔にも気になる汚れや雑菌が付着してしまいます。
②ホットタタオルやスチーマーをあてる
ホットタオルやスチーマーでお肌を温めることで、毛穴が広がって汚れが落ちやすくなります。
手間や道具が必要なので、必ずしなければならない訳ではありません。
ただ、お肌を清潔にしたり、乳液洗顔の良さを感じたりするためのスペシャルケアとして、取り入れても損はないどころか、メリットだらけです。
③乳液をたっぷりつける
500円硬貨×2枚程度の乳液を手に取ります。
乾燥しているシーズンやお肌が乾燥状態の時など、指通りが悪い場合は適量の乳液を足してください。
④なじませる
乳液をお肌の5点(額、両頬、鼻筋、あご先)に置きます。
乳液を伸ばしながら、乳液に含まれる油分でメイクや皮脂を浮き上がらせていきます。
メイクや皮脂が浮いたような感じがしたら完了です。
⑤洗い流す
ぬるま湯で乳液を十分にすすいで乳気を落としましょう。
⑥通常通りスキンケアをつける
いつも通りのスキンケアを行います。
お肌のモチモチ感、しっとり感、化粧ノリを実感できるでしょう。
簡単に乳液洗顔を取り入れたい!拭き取り方法
朝の忙しい時間帯は、手軽に乳液洗顔ができたら便利ですよね。水を使わずに出来る簡単な方法をご紹介します。
- コットンに乳液を取る
- 顔全体を拭き取る
- 首周りも拭き取る
①コットンに乳液を取る
乳液をコットンに500円硬貨大取ってコットンの左右をパタンと折りたたみ、乳液をコットンに広げます。
乳液の量が少ないとコットンの摩擦で肌を傷めるので注意しましょう。
②顔全体を拭き取る
頬は内側から外側に向かって拭き取ります。
額は下から髪の生え際に向かって拭き取ります。
鼻筋は上から下に下げて拭き取ります。
小鼻周りもコットンをフィットさせて、拭き取ります。
口周りはクルクルとコットンで円を描くようにして拭き取ります。
最後にフェイスラインを拭き上げます。
③首周りも拭き取る
首周りも実は乾燥や小じわの悩みが気になる部分です。
コットンに乳液を適量付けて、下から上へ引き上げるように拭き上げます。
乳液洗顔のコツ
乳液洗顔のやり方を前章でお伝えしました。お肌を優しく洗いたくて乳液洗顔を選んだのに、お肌を傷めてしまうことにならないよう、乳液洗顔のコツをご紹介します。
- 使用量を惜しまない
- ゴシゴシこすらない
- 顔全体につける
使用量をおしまない
乳液洗顔はたっぷりと乳液を使うため減りが早いことが気になり、使用量を少なくしたくなる時もあるでしょう。
しかし、乳液の量を少なくしてしまうと乳液洗顔に指やコットンの摩擦でお肌を傷めてしまう可能性があります。
簡単なメイクをオフする乳液洗顔なら500円硬貨×2枚程度、コットンを使用した拭き取り乳液洗顔なら500硬貨×1枚程度を目安に使用量を守りましょう。
ゴシゴシこすらない
乳液洗顔をする時もゴシゴシとお肌を擦らないことを意識してください。
摩擦はお肌に刺激を与えて、小じわや乾燥などの肌悩みに繋がると言われています。
赤ちゃんのお肌に触れるような気持ちを持って洗いましょう。
顔全体につける
乳液洗顔をする時、小鼻周りやあご先など細かな部分の洗い忘れをしてしまう場合があります。
顔の細かな部分で皮脂が多く出る部分まで洗うことを意識しましょう。
乳液洗顔の頻度やタイミング
乳液洗顔は毎日やっていいの?汗をかきやすい夏場もやっていいの?など分からいこともあるでしょう。乳液洗顔の頻度やタイミングに決まりはありませんが、美肌に繋がる乳液洗顔の頻度やタイミングをご紹介します。
- 乾燥が気になる朝は毎日でも◎
- 乳液洗顔は朝と夜可能
- 肌にごわつきを感じたら角質ケアをプラス
乾燥が気になる朝は毎日でも◎
乳液洗顔はお肌の潤いを損なわずに汚れや余分な皮脂を浮かせてクレンジングする方法として乳目されています。
メイク落としや洗顔フォームは、メイクや古い皮脂以外にも毛穴の奥の汚れから落とすため洗浄力が高いため、界面活性剤が使われていたり、油分が乳液よりも多く使われています。
そのため、お肌の潤いも一緒に落とし乾燥を感じる場合があります。
乳液にも界面活性剤が使われているタイプがあるので、界面活性剤不使用の乳液や合成の界面活性剤不使用の乳液を選ぶと安心です。
メイク落としや洗顔フォームを使用して、お肌がつっぱりやすい方は乳液洗顔を取り入れてみましょう。
ただし、乳液はメイクをオフする力が穏やかなので、きちんとしたメイクや毛穴の奥の汚れは落とせません。メイク汚れや毛穴の奥の汚れが蓄積するとお肌のゴワ付きを感じたり、毛穴の黒ずみが気になったりするようになりますので注意しましょう。
乳液洗顔は朝と夜可能
乳液洗顔は、朝と夜のいずれも可能です。
乳液洗顔で潤いを損なわずに寝ている間にお肌に付着した不要な物を除去するのはオススメです。
ただし、真夏で汗や皮脂が出る時期やニキビが気になる場合は朝は洗顔フォームの使用が向いています。
夜も簡単なメイクなら乳液洗顔で落とすことが可能です。
とはいえ、繰り返しにはなりますが一般的なメイクや毛穴奥の汚れは取れませんので、毎日夜のメイク落とし替わりに乳液を使うことはあまりオススメできません。
肌にごわつきを感じたら角質ケアをプラス
乳液洗顔を取り入れる中で、お肌にごわつきを感じるようになった場合はメイク落としや洗顔フォームを使用して不要な角質や古くなった皮脂を落しましょう。
また、天然由来成分のクレイなどで角質ケアをしてあげるのもオススメです。
乳液洗顔が向いている肌質、向いていない肌質は?
- 乾燥肌さんに向いている
- 混合肌さんで乾燥が気になる時に◎
- ゆらぎ肌さんの優しい洗顔に◎
- 脂性肌には向かない
乾燥肌さんに向いている
乳液洗顔は、洗顔フォームやクレンジング料と異なり、お肌の潤いをできるだけ損なわずに優しく古くなった皮脂汚れなどを浮き上がらせてくれるものです。
洗顔後、お肌のカサカサが気になりがちな乾燥肌さんに向いている洗顔方法と言えます。
混合肌さんで乾燥が気になる時に◎
混合肌さんは皮脂が気になる部分と乾燥が気になる部分が混在していたり、日によってはどちらかに傾くこともあると思います。
皮脂が気になる時は、乳液洗顔だと十分に不要な皮脂を浮かすことができず、古くなった皮脂が酸化して肌荒れに繋がる可能性があります。
乾燥肌に傾いている時は、お肌の潤い守りながら皮脂汚れを浮かすことができる乳液洗顔が向いている時期と言えるでしょう。
ゆらぎ肌さんの優しい洗顔に◎
お肌は季節の変わり目や外的要因で、ゆらぐことがあります。
ゆらぎ肌とは、乾燥を感じると思えば、皮脂も気になり、はたまた吹き出物やお肌の赤みが気になる日もある状態です。
お肌がデリケートになっているので、できるだけ肌に刺激を与えないほうが良いでしょう。
お肌がゆらいでいる時の洗顔方法は、水やぬるま湯ですすぐだけでも良いと言われています。
とはいえ、皮脂が気になるという方もいると思います。
繰り返しになりますが、乳液洗顔はお肌の潤いをできるだけ損なわずにメイクや余分な皮脂を浮かすものです。お肌がゆらぎやすい時にも乳液洗顔は向いていると言えるでしょう。
脂性肌には向かない
脂性肌さんは、皮脂が多めのため、洗顔で古くなった皮脂をオフしてお肌を清潔に保つ必要があります。
乳液洗顔は、洗顔フォームやクレンジング料よりも穏やかに皮脂を浮かせるため、毛穴の奥の気になる皮脂まで浮かすのは難しいでしょう。
毛穴の奥に皮脂が詰まると角栓や黒ずみの原因になる可能性があります。
お肌の乾燥が気になる日や乾燥シーズンに取り入れるのは良いですが、皮脂が気になる時はお肌に合う洗顔フォームを使用して皮脂をオフしてあげましょう。
乳液洗顔のメリット
- 肌に優しい
- 潤いを損ない過ぎない
- ターンオーバーサイクルに良い影響
肌に優しい
洗顔フォームやクレンジング料に含まれる洗浄成分は強すぎると刺激になったり、穏やかな洗浄成分でもお肌がデリケートになっていると刺激に感じたりします。
乳液洗顔は、乳液に含まれる油分で軽いメイクや皮脂を浮かせて穏やかに洗うので、お肌に優しいと感じる方が多いのです。
潤いを損ない過ぎない
乳液洗顔は、乳液に含まれる保湿成分でお肌に潤いを与えながら不要な皮脂を浮き上げるため、必要以上に潤いを損ない過ぎません。
お肌のカサカサを感じている時は、お肌の不要な皮脂を優しく落とす乳液洗顔がにピッタリなのです。
ターンオーバーサイクルに良い影響
潤いを与えながらオフする乳液洗顔は、お肌のターンオーバーサイクルに良い影響があるとされています。
お肌のターンオーバーサイクルは、約28日周期ですが、年齢を重ねるごとにゆっくりになっていきます。
しかし、忙しい毎日を過ごす現代人には難しいですよね。
そこで、洗顔で必要な潤いまで奪ってしまわないことや、界面活性剤を肌に乗せない、強い洗浄成分を使わないことも大切なのです。
もちろん、メイクした時や汗や皮脂が多い時の洗顔やメイク落としは、お肌を清潔に保つために必要なので上手に双方を活用しましょう。
お肌のカサカサが気になる時に、乳液洗顔を取り入れてみる価値はあるのです。
乳液洗顔デメリットや注意点
- メイクは十分落ちない
- 夏には向かない
- 乳液がすぐに減る
メイクは十分落ちない
筆者は元百貨店美容部員ですが、お客様にタッチアップする時、軽いメイクなら乳液で落ちると聞いたことがあります。
実際に筆者も、美容部員の実技練習中に乳液でメイクを落としたことがありますが、きちんと落ちませんでした。
メイクがお肌に残ったままだと、メイク汚れが毛穴に詰まるなどして酸化してお肌に負担がかかります。
ただ、最近ではお湯でオフできるメイクや日焼け止めもあるので、簡単に落とせるタイプなら乳液洗顔でも問題無いでしょう。
とはいえ、前提として乳液洗顔でメイクは落とせないと思っておいた方が良いでしょう。
夏には向かない
乳液洗顔は優しく皮脂を浮かすので、汗腺と皮脂腺が活発に働く夏には向いていません。
汗をそのままにしておくと、皮膚に雑菌が繁殖しやすくなります。また皮脂は酸化してお肌の老化の原因に繋がります。
これらの理由から、乳液洗顔は夏には向いていないと言えるでしょう。
乳液がすぐに減る
乳液洗顔は1回に乳液をたっぷり使います。スキンケアで使う時の倍程使うことになるでしょう。
デパコス価格の乳液を洗顔に使用したら、乳液代がかさみます。乳柄洗顔用にコスパが良く、お肌に合うような乳液を使用することをオススメします。
毛穴の奥の汚れまで落ちにくい
乳液洗顔は、毛穴の奥の汚れまで落とすことが期待できません。
毛穴の奥は、皮脂と汗と汚れが混ざってできた角栓や黒ずみが気になる部分です。乳液には、毛穴の黒ずみを溶かして浮き上げるまでの効果は無いのです。
乳液洗顔用の乳液の選び方ポイント
乳液洗顔は惜しみなく乳液を使ったり、肌に優しい成分でできたタイプを使用すると、お肌に優しく洗顔ができるものです。乳液洗顔用の乳液を選ぶ時のポイントをご紹介します。
- 惜しみなく使える価格
- 合成界面活性剤
- 伸びが良いタイプ
惜しみなく使える価格
乳液洗顔は、スキンケアで乳液を使用する時の倍ほどの量を使います。
量が少ないと、汚れが落ちませんし、お肌を傷めてしまう原因になります。
乳液洗顔用に惜しみなく使える価格のタイプを選びましょう。
合成界面活性剤不使用
合成界面活性剤は、石油などを原料に作られたもので、洗浄力に優れていたり、使い心地が良いといった特徴があります。一方でお肌に残りやすい面もあるため、毎日長年使用しているとお肌に負担がかかると言われているのです。
せっかくお肌の負担を抑えるために乳液洗顔をするのですから、合成界面活性剤不使用のタイプの乳液を選べると良いですね。
伸びが良いタイプ
乳液にもさまざまなテクスチャーがありますが、乳液洗顔に使用するなら伸ばす時の摩擦を抑えられる伸びの良いタイプがオススメです。
乳液洗顔を適切に取り入れて潤う肌を目指そう
乳液洗顔はお肌に潤いを与えながら洗顔し、お肌のターンオーバーサイクルに良い影響を与えて、潤い肌を目指す方法です。
メイクや毛穴奥の汚れを落とすことや、汗や皮脂が出やすい夏場の洗顔には向いていないと言えるので、取り入れるタイミングを見計らう必要があります。
お肌に優しい乳液洗顔をするなら、界面活性剤不使用の乳液で伸びの良いタイプを使うのが理想的です。
お肌のカサカサを感じている時や、お肌にゆらぎを感じているタイミングで乳液洗顔を取り入れ、潤う肌を目指しましょう。