保育園で集団生活をしていると、お友達同士でのトラブルは発生するものです。
特に、年少クラス以降は、子供ながらにお友達関係の悩みが出て来ます。
お子さんはお友達同士のトラブルを経験し成長していくものだとも思います。
しかし、我が子のしょんぼりとしている姿を見ると、ママは心配になりますよね。
その為、親は子どもの成長の為に何が出来るか悩むママもいるでしょう。
そこで今回は、保育園の年少さん以降に発生しやすい、お友達同士のトラブルの解決策・対処法を子供の成長に繋がる視点でご紹介します。
年少クラスのお友達トラブル|「あっちに行って」で傷つく
年少クラスに進級すると、お友達とコミュニケーションが取れるようになり、お友達との関わりの中で葛藤する機会が増えてくると思います。
我が子が家に帰って来て「お友達からあっちに行ってと言われた」としょんぼりしている姿を見ることもあるかもしれませんね。
年少さん位の年齢になると、好みの遊びが分かれて来ます。その子の性格によっても、やりたい遊びは異なりますし、その日によっても違うこともあるでしょう。
お友達のことが嫌いという気持ちであっちに行ってと言うよりも、やりたい遊びが違う、やりたい遊びが出来なくなるため、お友達に「あっちに行って」と言ってしまうことがあります。
我が子がお友達に「あっちに行って」と言われた時、反対に我が子がお友達に「あっちに行って」と言ってしまった時に親が出来る対処法をご紹介します。
我が子が「あっちに言って」とお友達から言われた時の対処法
- やりたい遊びが違うだけ、気にしすぎないことを伝える
- お友達の気持ちを尊重する良い機会だととらえる
- 我が子の様子がおかしいなと感じたら担任の先生に相談する
①やりたい遊びが違うだけ、気にしすぎないことを伝える
園の中には、身体を動かす遊びが好きな子、おままごとやお絵描き・ブロック遊びが好きな子がいると思います。
おままごとをしたかったお友達に、「鬼ごっこしよう」と言っても、「しない、あっちに行って」と言われるのは仕方の無いことだと思います。
やりたい遊びが違えば、断られるのも当然。とあまり、気にし過ぎないことを教えてあげましょう。
②お友達の気持ちを尊重する良い機会だととらえる
年少クラスでは、語彙力がまだまだ少ない年齢でもあります。「あっちに行って」という言葉で、鬼ごっこをしたくない気持ちを表現してしまうのも納得です。
お友達の気持ちを尊重することを学ぶ良い機会なのだと思います。
親心としては心配になる気持ちもありますが、様子をみることも必要です。
③我が子の様子がおかしいなと感じたら担任の先生に相談する
頻繁にお友達から「あっちに行って」と言われていたり、登園したくないと我が子が言っているよう状況なら、迷わずに担任の先生に相談をすることも大切です。
我が子が「あっちに行って」とお友達に言ってしまった時の対処法
- 我が子に理由を聞く
- 担任の先生に相談する
- 必要あれば相手のお子さんとご両親への謝罪をする
①我が子に理由を聞く
先ずは冷静に、我が子に理由を聞いてみましょう。何も理由が無く「あっちに行って」と言うことはあまり無いと思います。
他にやりたい遊びがあったために、言ってしまったのなら、「○○で遊びたいんだ。」とお友達には言おうねと我が子に教えてあげましょう。
②担任の先生に相談する
万が一、理由も無く言ってしまったのなら、ママ1人で悩まず、担任の先生に普段の様子を聞くなど相談をしながら解決策を見つけることをおすすめします。
③必要あれば相手のお子さんとご両親への謝罪をする
年中さんくらいの年齢は、お友達に「あっちに行って」と言うのは日常的にあることかもしれません。
相手のお子さんやご両親への謝罪をしたいというママの気持ちも分かりますが、状況をきちんと確認せずに謝っても、相手の方も困ってしまうと思います。
お子さんから話を聞いたり、担任の先生に相談して状況を正しく確認し、必要があれば謝るようにしましょう。
年中クラス以降のお友達トラブル|お友達からの「嫌い」で登園嫌になる
年中クラスになると、年少クラスのお友達が言う「あっちに行って」と少々性質が異なる「嫌い」とい言葉を使うお友達がちらほらと出て来る時期です。
年少クラスの時のように、自分のやりたい遊びが出来ないから言う「嫌い」もまだまだあるとは思います。
しかし年中クラスになるとお友達のことが気に入らないから「嫌い」と言ってしまう子も出て来ます。もちろん、言わない子も沢山います。
年中クラス以降、お友達から「嫌い」と言われた・言ってしまった時の対処法をご紹介します。
子どもの言う「嫌い」には種類がある!

「嫌い」と一言で言っても、子どもの言う嫌いには、いくつか種類があります。
親が対応する前に一度、なぜ「嫌い」と言われたのか・言ったのか、理由を考えることをおすすめします。
- あまり意味の無い「嫌い」
- 本当に止めて欲しいことがあるから言う「嫌い」
- 自分の思い通りにならないので言ってしまう「嫌い」
- お友達に意地悪をしたいから言ってしまう「嫌い」
①あまり意味の無い「嫌い」
お友達から「嫌い」と言われても、言った友達もあまり意味が無く言った場合もあります。子どもが親に対して、「嫌い」ということもよくありますよね。
これと同じ程度で、本当は嫌いでないのに、ただ言ってしまっただけの「嫌い」があります。
②本当に止めて欲しいことがあるから言う「嫌い」
普段からお友達に自分の嫌がることをされていたため、嫌なことをするのを止めて欲しくて「嫌い」と言うことがあります。
この場合は、「嫌い」と言われた側にも原因がある場合が多いです。
③自分の思い通りにならないので言ってしまう「嫌い」
自分の気持ちを言葉にして言えるようになったとはいえ、まだ子どもです。
自分の思い通りにならないことが「嫌い」という言葉で表現してしまうこともあるでしょう。
④お友達に意地悪したいから言ってしまう「嫌い」
「嫌い」の中でも、困ったものなのがお友達に意地悪したくて言ってしまう「嫌い」です。
「嫌い」と言われてしまった子は突然「嫌い」と言われて訳も分からず、悲しい気持ちになってしまうことでしょう。
この場合、大人が見ていない所で、「嫌い」という場合が多いのも、困った点です。

我が子がお友達から「嫌い」と言われると、親もこころがザワザワすると思います。
「嫌い」と言った子と言われた子、双方の気持ちと状況を想像してみて、落ち着いた対応が取れると良いですね。
我が子が「嫌い」と言われた時、子供の成長のために親が出来る対処法
- 親は我が子のことを好きであることをしっかり伝える
- 我が子の気持ちを聞く
- 幼稚園・保育園での様子を先生に聞く
- 様子を見る
- 気にし過ぎない
- 違う遊びや、違うお友達と遊ぶことを提案する
①親は我が子のことを好きであると伝える
年中クラスを過ぎたら、親と遊ぶより、お友達と遊ぶ方が楽しいと思う子もいます。友達から「嫌い」と言われたら、ショックを受けているでしょう。幼稚園・保育園に行きたくなくなる子もいるかもしれません。
我が子には、おうちは安心出来る場所であることを伝えてあげましょう。そのために、親は我が子のことが好きであることをしっかりと伝えてあげましょう。
安心して過ごせる居場所があることで、我が子の気持ちは落ち着いてくれます。
②我が子の気持ちを聞く
我が子がお友達から「嫌い」と言われたら、我が子はどう思っているかを聞いてみましょう。
案外気にしていない場合もあります。
嫌いと言われたお友達とまた一緒に遊びたいのか、それとも距離を置きたいと思っているのかなどを聞いて、子どもの気持ちを尊重してあげましょう。
園の中には、「嫌い」などのキツイ言葉を言わない、優しいお友達も沢山いると思います。親としては、優しいお友達と一緒に過ごして欲しいものです。
しかし、我が子はまたお友達と仲良く遊びたいと思っているかもしれません。
年中を過ぎてくれば、お友達関同士の関係に親が介入するのは難しいですし、プラスにならない場合もあります。
親は、我が子の気持ちに寄り添った声かけをしてあげることが大切です。
③幼稚園・保育園での様子を先生に聞く
我が子がお友達から「嫌い」と言われると、親もショックを受けることでしょう。
しかし、幼稚園・保育園の先生に子ども達の様子を聞いてみると、次の日は何事も無かったように遊んでいることも大いにあります。
とはいえ、園の生活の中で「嫌い」という言葉を、お友達同士で言い合っているのを見逃してしまわないよう注意も必要です。
年中クラスを過ぎれば、「嫌い」という言葉をお友達に言うのは良くないことだと分かっています。そのため、子どもは、親や先生の見ていない所でお友達に対して「嫌い」と言うものです。
園の先生に、我が子が「嫌い」と言われてショックを受けていることを伝えると同時に、先生達の見えない所で、子ども達が嫌な思いをしていないかをよく見てもらうようにお願いしましょう。

クラス会の中で、お友達が傷つく言葉を言わないように先生から子ども達に伝えてもらうようにお願いするのも良いと思います。
④様子を見る
我が子が嫌いと言われたことを気にしていないなら、様子をみることも必要です。
親が子ども同士の問題に介入し過ぎても、話が大きくなり過ぎてしまう可能性もあります。
何より、集団生活の中で起きる子ども同士のトラブルは、成長のきっかけになります。子ども同士のトラブルを、自分で解決出来る力を身に付けて欲しいものです。
楽しそうに、幼稚園・保育園に通っている様子なら、様子をみてみましょう。
⑤親が気にし過ぎない
子どもがお友達から「嫌い」と言われると、親が子ども以上に気にしてしまったり、ショックを受けてしまうことがあります。
親が動揺してしまうと、子どもも心配になってしまいます。
毎日、「保育園、楽しかった?大丈夫だった?」と、何かあったことを前提のように我が子に聞くのは止めましょう。
いつもより元気がない様子を見かけたら、「どうしたの?」「何かあった?」と聞いてあげると、子どもも安心した気持ちになり、良いお友達関係を築くことが出来ると思います。
⑥違う遊びや、違うお友達と遊ぶことを提案する
年中クラス以降になり、保護者や先生から注意を受けても、「嫌い」のように相手が言われて傷つくような言葉を言うお子さんと我が子は、相性が悪い可能性があります。
我が子がお友達と遊びたいと思っている気持ちは尊重しつつも、違うお友達と遊ぶことを提案したり、保護者や先生からお子さんに他の楽しい遊びを提案して教えてあげるのも良いでしょう。
我が子がお友達「嫌い」と言ってしまった時の対処法
- 先ずは理由を聞く
- また嫌いと言っていないか様子をみる
- 保育園を通して相手のお子さんと保護者に謝罪する
年中クラスになると、我が子がお友達に「嫌い」と言ってしまうこともあるでしょう。
いつも仲良く遊んでいるのに、急にお友達に「嫌い」と言ってしまうことも。
親が介入したくなる気持ちも分かりますが、年中以降になると、子ども同士の世界があるので、親が必要以上に介入しない方が良いこともあります。
我が子がお友達に嫌いと言ってしまった時に出来る対処法を確認しましょう。
①先ずは理由を聞く
お友達に「嫌い」と言ってしまった理由を聞いてみましょう。
もしかしたら、我が子も何か嫌なことがあって言ってしまったのかもしれません。
感情的にならず、お子さんが話しやすい環境を作ってあげることをおすすめします。
お子さんが理由を話してくれたら、「悪いことは悪い」と伝えましょう。そして、我が子に「話してくれてありがとう」と伝え、気持ちも受け止めることも大切です。
ママやパパに理由が話せなようでも、担任の先生なら話せるということもあると思うので、園で相談してみるのも良いでしょう。
②また嫌いと言っていないか様子をみる
年中クラスくらいの年齢になると、親が子供同士のトラブルに介入して良いのか迷いますよね。
お友達同士のトラブルを乗り越えて、成長していくものだと思うので、言ってしまった側でも様子をみることが必要です。
保護者や先生の見ていない所で、「嫌い」等お友達が傷つく言葉を言ってしまっていることもあるので、普段目の届かないような場所も注意して様子をみましょう。
③保育園を通して相手のお子さんと保護者へ謝罪する
お友達に「嫌い」といってしまった時、言われた側の保護者言ってしまった側の保護者も気持ちが動揺してしまうこともあるでしょう。
保育園の先生を交えて謝罪の場を設けるなど、状況を正しく把握し、冷静になれる環境での謝罪をすると良いと思います。
まとめ
我が子がお友達に「嫌い」と言われた時に親が出来る対応法をご紹介しました。
ある程度大人になれば、嫌いな人とは付き合わないようになると思います。しかし、子どもが小さなうちは、子ども同士のトラブルを乗り越えて強くなっていきます。
我が子がお友達から嫌いと言われると親もショックを受けると思いますが、成長過程の中で必要なことだと思って見守ることも大切です。
意地悪な気持ちで言ってしまう「嫌い」は注意する必要があるので、親だけで悩まずに幼稚園・保育園と相談しながら、解決しましょう。