美容部員やエステティシャンは、立ち仕事で不定休なので、結婚や出産を機に退職をする場合もありますよね。
結婚生活や子育てが少し落ち着き、何か仕事をはじめたいものの、家族との時間を大切にしたいので、美容職に復帰するのは躊躇う方もいるはずです。
そんな時に気になるのが、美容職の経験を活かして在宅ワークができるWebライター。
大好きな美容に関係する仕事ができて、しかも家にいながらできるなら、やってみたいという方もいるのではないでしょうか?
かくいう筆者も、百貨店美容部員経験があり、ミスパリ通信課程を卒業しているものの、4歳と1歳の子どもがおり、働きに戻ることを躊躇していました。
そこで見つけたのが、美容部員とエステティシャンの資格を活かして、家にいながら仕事ができる美容系Webライターです。
今回は、筆者の経験談を基に、美容職の仕事経験を活かしてWebライターになるまでのロードマップ、仕事のはじめ方、仕事の受注方法をご紹介します。
美容系Webライターの仕事内容は?
はじめに、Webライターの仕事とは、インターネット上のオウンドメディアや通信販売サイト、比較サイトなどに掲載される記事を書くことです。
その中でも、美容に特化して美容に関する専門的な記事の執筆ができるのがWebライターです。
美容職を経験したことのある方ならご存知かと思いますが、美容商材、美容方法の紹介には専門知識がいります。そのため、Webライターにもライティングスキルの他、美容に関する深い知識や美容に関連する業務経験を求められます。
Webライターになるには基本的なライティングスキルを習得する必要があるものの、美容部員やエステティシャンなど美容職の経験や資格がある方は、案件に応募するときにアピールポイントになるのです。
筆者が見たり、経験したことのある、美容系Webライターの仕事には以下のような仕事がありました。
・美容Webメディアのコラム記事
・美容Webメディアのセールスライティング
・通信販売サイトに掲載する商品紹介文
・比較サイトに掲載するコラム記事
・比較サイトに掲載するセールスライティング
・SNSに掲載する短文の商品紹介文
店舗に足を運ばなくても、ネット上で化粧品を手軽に購入できるようになった今、美容知識に詳しく、セールスライティングもできるWebライターは求められていると言えます。
ここからは筆者が、美容職の経験を活かして美容系Webライターになるまでのロードマップをご紹介します。
【体験談】Webライターになるまでのロードマップと収入例
筆者は、百貨店美容職の経験とミスパリ通信学科卒業の経験はありましたが、文字を書いて収入を得た経験はありませんでした。そんな筆者ですが、美容に特化したWebライターの他、食品やベビー用品のWebライターとして在宅で仕事をして収入を得ています。
仕事内容としては、大手美容系Webメディアのセールスライティングや企業のホームぺージに掲載するコラムの執筆、通信販売サイトの商品紹介文です。
Webライターをはじめてから3年が経ち、1文字0,3円から1文字j1.3円まで稼げるWebライターになりました。ここでは、5歳と2歳の子育てをしながら未経験からはじめた美容系Webライターになるまでのロードマップをご紹介します。
- 思うままに書く|1文字0.3円の案件からスタート
- 読者に伝わる文章力が必要|1文字0.5円へ
- ある程度のリサーチ力と文章力が必要|1文字1円へ
- 最後まで読みたいと思ってもらえる文章力が必要|1文字1.3円へ
- 今後の展望|薬機法を考慮したライティングスキルつける
思うままに書く|1文字0.3円の案件からスタート
筆者がWebライターとして、はじめて案件を獲得したのは、1文字0.3円で3,000文字を執筆する仕事です。ファンデーションのつけ方や日焼け止めの選び方などを、今まで培ってきた美容経験を元に自由に執筆させてもらいました。
美容知識があるとはいえ、はじめて書いた記事だったので、3,000文字を書くのに8時間ほどかかったと思います。時給換算すると37円…。フリーランスには、最低時給は関係ないのです。当時は案件を獲得できただけで、うれしくてやりがいを持って執筆していました。今思えば、やりがい搾取の受けてはいけない案件です。
とはいえ、無駄ではなかったと思っています。なぜなら、他の単価が良い案件に応募する際に、実績として執筆した記事のURLの提出を求められることがあるからです。この記事が筆者の経験となり、次の案件獲得に繋がりました。
読者に伝わる文章力が必要|1文字0.5円へ
筆者が2番目に受注することができたのが、1文字0.5円の案件で、情報メディアに掲載する記事執筆でした。執筆するテーマは自由に選定できたので、使ったことのある化粧品のレビュー記事や、子どもの日焼け止めの選び方などをテーマにした記事を執筆していました。
この案件は、文字数が1,000文字~で、入稿と画像選定まで必要な仕事内容でした。そのため、1記事納品するのに、3~4時間かかっていました。時給換算すると250円です。文字単価は上がってきたとはいえ、時給250円と考えると、コンビニでジュース1本買うのも躊躇うようになりました。
しかしながら、割と名の知れた情報メディアだったため、またしても、次の案件を獲得するための実績とWebライターとしての信頼獲得に繋がったことは、やって良かったポイントだったと思っています。
ある程度のリサーチ力と文章力が必要|1文字1円へ
今度は、美容系比較系サイトとECサイトの商品紹介記事の案件を獲得しました。
比較系サイトとECサイト共に、商品を魅力的に伝えるためのリサーチと、他美容メディアより上位表示されるために他サイトのリサーチが必要になったのです。
文字単価は上がったものの、リサーチに時間も必要になりました。
美容系比較系サイトは、1記事あたり3,000文字以上の文字数が必要で執筆に4時間かかり、リサーチに2時間程必要でした。合計6時間で3,000円なので、時給換算すると500円です。
しかしながら、クラウドソーシング経由で案件をもらっていたので、ここからシステム利用料と手数料が引かれ、実際に手元に入ったのは2,000円強でした。時給換算すると333円です。まだまだ、お小遣い稼ぎのような金額です。
最後まで読みたいと思ってもらえる文章力が必要|1文字1.3円へ
今度は、大手美容系メディアのセールスライティングの案件を獲得しました。
1文字1円を超える案件まで獲得できるようになる頃には、書くスピードやリサーチのコツも分かってきているので、リサーチと6,000文字書いて8時間で業務ができるようになったのです。時給換算すると、1,000円です。ようやく、最低時給まで稼げるようになりました。
美容に特化したWebライターで1文字1.3円は、決して安い単価ではありません。記事の執筆ペースが速い方なら時給1,000円以上も可能です。
しかし、ここでは競合他社に負けない内容で、しかも読みやすい文章が書けるのは当たり前に求められます。さらに、読者が最初から最後まで楽しく読めて、商品の購入に繋がるような文章が書けるスキルも必要になってくるのです。
とはいえ、心配しすぎる必要はありません。大手美容系メディアはマニュアルがしっかりしていて、ライターである自分の他に検収者、編集者、薬機法チェック者、ディレクターがいるので、チーム一丸となって仕事に取り組むことができるはずなので、1人で全てやらなければと気負い過ぎる必要はありません。
「商品や美容法を読者に知ってもたい」という熱い思いがあれば、ここまでこれるはずですよ。
今後の展望|薬機法を考慮したライティングスキルつける
美容に特化したWebライターの仕事をしている今、1文字1.3円以上の案件を獲得できないという壁にぶち当たっています。もちろん、ライティングペースを速めて、執筆本数を多くこなせば収入は増えます。しかし、家事や育児もある中で効率良く仕事をしたいというのが本音です。
そこで、今後の筆者の目標としては、ライターからディレクターへのステップアップと薬機法に関する資格を習得して記事監修ができるように進化したいと考えています。
また、新たにお伝えできる情報があったら、記事として執筆したいと思います。
美容系Webライターのはじめ方、仕事の受注方法
未経験からWebライターをはじめようと思っても、何からはじめたら良いのか分からないですよね。そこで、Webライターとして仕事を獲得するまでの流れをご紹介します。
- はじめる準備をしよう
- クラウドソーシングに登録
- 直接クライアントに応募
- 案件に合格するのを待つ
- 案件数を増やして収入をアップ
はじめる準備をしよう
Webライターになるために、資格は要りません。とはいえ、美容分野を専門とするWebライターになるには、美容に関する知識や経験があるに越したことはありません。
そして、必要なものは2つで、パソコンとインターネット環境です。それに加えて、収入を得たときにクライアントから報酬を振り込んでもらえる銀行口座を準備しましょう。
クラウドソーシングに登録
先ずは、案件を募集しているクライアントと繋がるために、クライアントソーシングに登録しましょう。毎日のように案件をチェックしていると、美容サイトのWebライター募集の案件が見つかるはずです。個人のWebメディアから大手のWebメディアまでのクライアントがありますが、いずれにしても信頼できる案件に応募して、採用されることを目指します。
直接クライアントに応募
クライアントによっては、直接ライターを募集しています。有名雑誌のWebメディアや
大手情報メディアなど、こまめに探してみましょう。
案件に合格するのを待つ
案件に応募できたら、合否の返事を待ちます。未経験からスタートすると、なかなか案件獲得に繋がらず、悩むことがあるかもしれません。ライティングスキルや実績も大切ですが、クライアントとの相性やビジネスマナーがあるかどうかも見られる場合があります。
応募する際の文章を定型文にして使いまわしをせず、その都度自分を採用することでクライアントにとってどんなメリットがあるかを考えた文章に修正して、アピールをしましょう。
案件数を増やして収入をアップ
1件案件獲得できるようになり文章を書くのに慣れてきたら、案件を増やして収入もアップしましょう。
案件に応募する際は、今受けている案件よりも高単価の案件を目指していくのがポイントです。
収入をアップしたい場合は、大型案件を獲得するのも1つの手です。例えば、5件、10件単位で仕事をもらうことが出来れば、新規の案件を探す手間が減るので効率良く稼げるでしょう。
また、フリーランスは終身雇用制ではないので、クライアントからずっと案件がもらえる訳ではありません。さらに、検収にも時間かかりますし、報酬も翌月以降の払いとなる場合があります。
これらの理由から収入が途切れないように、複数のクライアントから案件をもらうことをおすすめします。
美容系Webライターに向いている人
美容職の経験を活かして在宅ワークができる、美容系Webライターの仕事。やってみたいとは思うけれど、自分にとって合うのかは気になるところです。ここでは、筆者が3年間美容系Webライターをしてみて、向いていると思う人をお伝えします。
- 長い文章を書くのが好き
- リサーチが好き
- 美容知識の深掘りが好き
- 常に流行の美容法にアンテナをはれる
- 納期を守れる
- スキルアップの意欲がある
長い文章を書くのが好き
Webメディアに掲載する記事は、商品紹介文なら1,000文字以内もありますが、比較系サイトや美容情報メディアに掲載する記事は、5,000文字以上はライティングする必要があります。作文用紙が1枚400文字なので、作文用紙12枚以上も文字を書く必要があります。
リサーチが好き
美容ライターは、コスメの公式ホームぺージに記載してある内容や口コミサイト記載内容をまとめるだけでは成り立ちません。
美容が大好きであることはもちろん、他サイトに負けないくらいの美容知識や商品知識を深掘りし、自分の言葉で正確に文章で表現し、読者に興味を持って読んでもらえる文章を書くスキルも求められます。
常に流行の美容法にアンテナをはれる
コスメ業界は流行の移り変わりが激しい世界です。製品の入れ替わり、リニューアルもどんどんされていきます。過去に就いていた美容職のときに培った知識だけでは、追いつかないでしょう。
美容雑誌やSNSのチェックは欠かせません。また、自分自身でも新しいコスメを試してみたり、流行のメイク方法を取り入れたりして、美容に関する知識をアップデートする必要もあります。
納期を守れる
在宅で自分のペースで仕事ができるのが、Webライターのメリットであるとはいえ、納期があります。決めた納期は守るのが社会人としてのマナーです。とはいえ、体調不良や子どもの病気などを理由に納期の融通を効かせてくれるクライアントがほとんどだとは思います。
スキルアップの意欲がある
未経験からライターを始めると、文章を書くペースが遅いことに加えて、文字単価の低い案件を受ける場合もあります。スキルアップをしていく意欲がないと、収入はあがりません。
良質な案件を数多くこなす、専門書を読む、ネットで調べるなどをして、自分のWebライターとしてのスキルを磨きましょう。
美容Webライターになるときの注意点!
未経験から1人で美容系Webライターの仕事をするのは不安もありますよね。そこで、未経験からはじめた筆者が、3年間の業務の中で感じた注意しておきたいポイントをご紹介します。
- 悪質なクライアントに気を付ける
- 低単価案件は受けない
- 報酬にこだわる
- 他サイトのコピーをしない
悪質なクライアントに気を付ける
クライアントの中には、残念ながら悪質なクライアントもいます。例えば、応募してきたライターに、今回の件は見送りとし、条件の違う案件の紹介してきたり、個人情報を聞かれたりといった違反行為がある可能性があります。
案件に応募する場合は、信頼できるクライアントかどうかを確認しましょう。
また、業務の途中で連絡が途絶えてしまうクライアント、検収や報酬の支払いが遅いクライアントもいます。
案件に応募する際に注意したいことを下記にまとめました。
・信頼できるクライアントかどうか
・仕事の内容は募集要項と同じか
・記事の書き直しや必要以上に修正を求めてこないか
・過去に連絡が途絶えたことがないか
・検収の期間はどれくらいか
・報酬の支払いに遅滞はないか
応募時には、クライアントの評価や実績、実態のある会社なのかを確認し、良質なクライアントを見つけましょう。
低単価案件は受けない
先にもお伝えしたように、低単価な案件は1文字0.3円ほどで、未経験だと執筆速度も遅いため、時給換算すると数十円になってしまう場合もあります。
ステップアップために実績が必要だと考えて、低単価の案件を受けるときは、期限や本数を決めて、実績作りのためだと割り切って受けるようにしましょう。
報酬にこだわる
Webライターとして、いくら稼ぎたいのかを予め決めましょう。ざっくりと、20万円稼ぎたい場合は、文字単価1円の場合20万文字書く必要があります。1記事5,000文字と想定すると、40記事です。
5,000文字執筆するのに、リサーチ時間も含めて8時間かかるとすると、320時間必要です。320時間を30日で割ると1日約10時も執筆時間を確保する必要があります。
このペースだと、計画として無理があるでしょう。
そこでやはり、報酬を上げたい場合は、1文字あたりの文字単価にこだわり、執筆ペースも速くなるように努める必要があるのです。
他サイトのコピーをしない
Webライターをはじめたばかりのころは、美容の情報や商品情報を自分の言葉に置き換えて執筆するのが難しいと感じることがあります。他サイトを調査して見ているうちに、自分ではそのつもりがなくても似たような文章を書いてしまう可能性もあるでしょう。自分の言葉での記事執筆になるよう、注意が必要なのです。
また、他サイトのコピーペーストはもってのほかです。
Webライタースキル、美容知識に不安があるなら講座受講もあり
美容系Webライターとして仕事をはじめてみたいけれど、文章を書くスキルが不安、美容知識をもう一度学び直したいと思うこともありますよね。
また、自分の執筆した記事が薬機法に触れていないか心配になるかもしれません。
そんなときは、コスメライターの専門知識が身に付く講座受講をしてみるのも良いでしょう。
▼日本化粧品検定協会のコスメライター養成講座をチェックしてみる▼
「日本化粧品検定 コスメライター」WEB申込プロモーションまとめ|美容職の経験を活かして在宅でWebライターをはじめよう
美容職の経験を活かして、在宅で仕事ができるのが魅力の美容系Webライター。
どんな案件を受注したいか、目標の収入はどれくらいか、いつまでに目標の案件獲得と月収を達成するかなどの計画を立て、徐々にスキルアップを目指しましょう。
美容系Webライターになりたい方がいたら、今回ご紹介した内容を参考にしてみてくださいね。