40代頃を過ぎると、女性ホルモンの変化やターンオーバー周期の乱れ、肌内部のコラーゲン量の減少などにより、肌質に変化を感じるようになります。今まで通りの肌悩みのカバー方法では「厚塗りになってしまう」「カバーできていないかも」と感じることがあるでしょう。
40代のベースメイクは、肌悩みを隠すことを意識しすぎず、光と血色感、そしてうるおい感を足すことに目を向けましょう。そうすることで、40代の今に合うメイク方法とアイテム選びをすれば、大人の肌ならではの上品なツヤ肌を演出できます。
この記事では、元百貨店の美容部員で1,000人以上の方のメイク相談にのった実績のある筆者が、40代の化粧下地・ファンデーション・コンシーラー・フェイスパウダーの選び方とベースメイクのポイントを解説します。
筆者には7歳と4歳の子どもがいるため、子育てや仕事、家事に忙しい中でも、ベースメイク方法をアップデートしやすい方法になるように意識した40代のベースメイクのポイントをご紹介していますのでチェックしてみてください。
40代のベースメイクが難しくなる理由|肌に起こる4つの変化

40代のベースメイクのポイントを学ぶ前に、まずは40代の肌はどのような変化が起きているのかを確認しましょう。理由が分かれば、なぜそのベースメイクの工程が必要なのかが分かります。
①「水分・油分量の低下」による乾燥とツヤ不足
40代頃を過ぎると、皮脂の分泌量と角層内の水分量が減少してきます。そして、冷房や暖房による乾燥、ストレス、子どもの習い事観戦中の汗など、さまざまな要因が複合的に重なり、肌の自然なツヤ感を以前より感じなくなり、カサつきが目立つようになります。
乾燥した肌は、ファンデーションが密着しにくく、時間の経過とともに化粧崩れ、毛穴落ちの原因になります。
また、肌が乾燥すると、乾燥を補おうと皮脂の分泌量を増やす可能性があります。皮脂量が増えることにより、ファンデーションの皮脂崩れが起こり、テカリが目立つようになります。
② 黄ぐすみと血行不良
加齢や生活習慣により、体内のタンパク質と余分な糖が結びつくと「糖化(とうか)」が起こります。肌が糖化すると、肌全体が黄色っぽくくすんで見えやすくなると言われています。
また、毛細血管の衰えによって血流が滞り、ピンク色の血色感が少なくなり、どんよりとした印象を与えがちです。
③ 筋力低下とコラーゲン減少による影
真皮層のコラーゲンやエラスチンが減少すると、肌のハリが失われてフェースラインがぼやけ、顔が大きく見えやすくなることがあります。また、ほうれい線、ゴルゴライン、マリオネットラインなどの凹凸や影が気になるようになります。
これらの肌悩みは、ファンデーションの「色」だけではカバーが難しく、ベースメイクでカバーしようとすると厚塗りの原因になりやすいです。
④ しずく型毛穴と色ムラ・くすみの混在
40代は、肌のたるみによって毛穴が開いて流れるしずく型の毛穴が気になるようになってきます。
また、長年の紫外線ダメージによるシミや色ムラが気になるようになり、肌のトーンや色素の悩みが増えてきます。
40代ベースメイクの失敗あるある
- 不自然な厚塗り: シミやくすみを隠したくてカバー力の高いファンデーションを顔全体に塗り重ね、能面のような不自然な仕上がりになる。
- マットに仕上げたら乾燥に見える: 顔全体にパウダーを叩き込んだり、マットすぎる質感のファンデーションを塗ると、小じわやカサつきが強調されて乾いた印象の肌に見える。
- 白浮き:くすみを明るく見せようと首の色より白すぎるファンデーションを選び、顔だけ浮いたように見えてしまう。
40代ベースメイク選び方|質感と色選びのポイント

40代のベースメイクは、アイテム選びの基準を今の肌状態に合わせてアップデートすることが大切です。
40代化粧下地選び方:セミツヤ〜ツヤを目指す
大人の肌に必要なのは、濡れたようなうるツヤ肌というよりも、自然で上品なツヤです。また、マットすぎる肌に仕上げると、肌が乾いて見える原因になります。基本は、保湿力のあるツヤ系化粧下地+セミツヤファンデーションの組み合わせがおすすめです。
40代のベースメイクはコントロールカラーを活用
ファンデーションだけで肌色のトーンを整えようとすると、悩みをカバーするために何度も重ね付けをしたくなります。コントロールカラーの化粧下地を使うことで、予め色ムラや肌悩みを整えましょう。
| カラー | 主な効果 | おすすめの悩み・使用部位 |
| ピンク | 血色感をプラスし、 多幸感のある印象に | 全体的に肌が暗く見えやすい、 疲れて見えやすい肌に |
| パープル / ラベンダー | 黄くすみをカバーし、 透明感を演出 | 黄くすみが気になる肌、 Tゾーン、頬の高い位置に |
| オレンジ / ベージュ | 色ムラ補正や ヘルシーなイメージに | シミやクマが気になる部分、 ヘルシーに見せたい時に |
| グリーン | 赤みを抑え、均一な肌色に見せる | 小鼻の脇の赤み、ニキビ跡、 頬の赤みが気になる肌に |
40代ファンデーションのタイプ別特徴と選び方
- リキッドファンデーション:うるおう質感や密着力、ツヤ感が特徴。40代の肌環境に向いているファンデーションです。
- クッションファンデーション: 時短で塗れることや、ツヤ感が魅力。ただし、みずみずしい付け心地のため、量をつけすぎると崩れやすいため、丁寧になじませます。
- クリームファンデーション:ファンデーションの中では保湿力があるタイプであり、乾燥が特に気になる秋冬や乾燥肌の方に向いています。カバー力も期待できるため、肌悩みをカバーしたい方にもおすすめします。
- パウダリーファンデーション: 手軽に塗れるファンデーションで、家にいる時や近所へのお出かけ、化粧直しの時にあると便利です。乾燥肌の方は、リキッドファンデーションの後のフィニッシュパウダーとしてブラシで付けます。
40代のベースメイクガイド|自然なツヤ肌を演出
ここからは、実際に手元を動かしながら実践できる40代の自然なツヤ肌を演出するベースメイクのポイントの解説です。元百貨店美容分で、7歳と4歳の2児の母である筆者が、毎朝自分にかける時間をなかなか取れない方でも取り入れやすい方法を意識してご紹介します。
Step 1:スキンケアでベースメイクの土台を整える
ベースメイクの仕上がりは、「メイク前の肌状態」が左右することを、美容部員をしていた時に何度も実感していました。そこで、ベースメイク前のスキンケアのポイントをご紹介します。
- 化粧水・乳液で徹底保湿: 化粧水をしっかりなじませた後、乳液やクリームで油分補給をすることが基本です。手で肌を触れると、もっちりと吸い付くような感じがしたら、ベースメイクをはじめるサインです。スキンケアを丁寧になじませると、ファンデーションののりも良くなります。
- しっかりなじませることの重要性: スキンケアがなじみきる前にメイクを始めると、スキンケアの水分と油分でファンデーションが上滑りをし、ファンデーションがフィットしにくい状態となり、化粧崩れの原因となります。肌表面のスキンケアのベタつきを抑えてから、ベースメイクをはじめましょう。
- 日焼け止めの塗布: 日焼け止めはゴシゴシ塗らず、5点置き(額・両頬・鼻筋・あご)をしてから、中指と人差し指を使い、やさしく伸ばします。フェースラインや首も忘れずに塗りましょう。夏の間に手持ちのファンデーションの色と首の色が日焼けをして、差が出てしまうのを防ぎます。
基礎スキンケアを見直したいと思っている方はこちらの記事をチェックしてみてください。
→40代基礎化粧品の選び方と正しい使い方|肌育スキンケアガイド
Step 2:化粧下地・コントロールカラーの塗り方
化粧下地は「顔全体に均一に塗らない」ことが立体感を出すポイントです。
- 適切な量をとる: パール粒大を手にとります。量が少なすぎると摩擦で肌を傷め、多すぎると崩れの原因になります。
- 中心から外側へ伸ばす: 額・両頬・鼻先・あごの5点に置き、顔の中心から外側に向かって薄くなるように伸ばします。フェイスラインぎりぎりまでは伸ばさず、手になじんだ余りでなじませる程度にすると、顔と首の境目が自然に仕上がります。
- 毛穴が気になる部分へのアプローチ: たるみ毛穴(しずく型毛穴)は、指先で下から上に向かって持ち上げるようにクルクルとやさしく円を描きながら塗り込みます。
Step 3:ファンデーションの塗らないゾーンと置き方
顔に全体にファンデーションを塗ると、平面的な仕上がりになります。40代の立体的な顔立ちを演出する塗り方を意識しましょう。
- ダイヤゾーン(美肌ゾーン)に集中: 目頭・目尻・小鼻を結ぶ「逆三角形のゾーン(頬の高い部分)」にファンデーションの適量の3分の1程度をのせます。この部分ががきれいに塗れていると、顔全体にメリハリができて美しい印象に見えます。
- 目元・口元・フェイラインは「うすづき」: 皮膚がよく動く目元・口元、およびフェイスラインは、スポンジに残った微量のファンデーションをポンポンと軽くなじませるだけで十分です。額、フェースラインは地肌に溶け込むようなイメージで自然に薄っすらとなじませます。
- スポンジでの叩き込み: 指で伸ばしたあと、スポンジ(ウェットスポンジ等)でやさしく叩き込み、ファンデーションを肌に密着させます。
Step 4:コンシーラーで点と影を消す
ファンデーションでカバーしきれなかった部分をピンポイントでカバーします。
- 目の下のクマ: 青クマ・黒クマにはオレンジ系のやわらかいリキッドコンシーラーを使用。クマのライン(一番深い影の線)に沿って点置きし、境目だけを指でぼかします。目のキワギリギリまで塗るとシワに入るため避けてください。
- シミ・斑点: スティックタイプやコンシーラーパレットを使用。シミより少し大きくのせ、周囲の境界線だけをブラシや指先でなじませます。
- ほうれい線: 明るめのハイライトコンシーラーをほうれい線の起点(小鼻の脇)や口角にスーッと一本線で引き、指で叩き込みます。明るめのコンシーラーを使用することで光の反射で影が飛んで見えます。
Step 5:フェイスパウダー(おしろい)の部分使い
40代のフェイスパウダーは顔全体にはたくのではなく、必要な部分だけにするのがファンデーションのツヤ感を残すコツです。
- 使用するパウダー: 粒子が細かな「シルク系」や「保湿成分配合のルースパウダー」を選びます。色は無色(クリア)タイプだと自然な印象に仕上がり、ファンデーションの色を邪魔しません。
- 塗布する場所: 眉毛の中(眉を描きやすくする)、目の下(アイライン・マスカラの滲み防止)、小鼻周り・Tゾーン(皮脂崩れ防止)。
- ツヤを残すゾーン: 頬の高い位置(ツヤゾーン)にはパウダーをのせないか、大きめのブラシでフワッと払う程度に留めます。
40代ベースメイクのプラスワンアイテム

クリームハイライトでメリハリを仕込む
たるみで生じた影をカバーするのが、「クリームハイライト」です。
入れる位置: Cゾーン(目尻の横)、頬骨の一番高い位置、鼻の付け根(目の間)、顎の先に少し置くことで、光のツヤが生まれ、メリハリのある印象に見せます。
仕上げは「水ありスポンジ」を活用
メイクの仕上げに、水で濡らして絞ったスポンジで顔全体をやさしくトントンと叩き込みます。これにより、肌表面のファンデーションがなじみ、余分なファンデーションがはらわれます。ファンデーションが肌に綺麗になじみ、「素肌感のあるツヤ」を演出します。
40代を過ぎ、今までのメイクが似合わなくなってきたと感じている方はこちらの記事をチェックしてみてください。
40代メイクの基本|いつものメイクが古いと感じたら見直したいポイントと時短メイクを元美容部員が解説
夕方の「化粧崩れ・くすみ・乾燥」対策の化粧直し術
朝丁寧にメイクをしても、夕方になるとくすみや乾燥、毛穴落ちが気になる日もありますよね。あぶらとり紙で皮脂を取り、上からパウダーを重ねるだけのお直しも良いですが、化粧直しも40代の肌に合う内容にアップデートしましょう。
40代のための「乳液リセット」お直し法
- 乳液を綿棒やスポンジにつける: 崩れた部分(目元のシワ、毛穴落ちした小鼻周り)に乳液をなじませ、浮いたメイクを優しく拭き取ります。
- 保湿とオフを同時に完了: これにより、乾燥した肌の部分的なスキンケアと、余分な皮脂と古くなったファンデーションをオフできます。
- クッションファンデまたは下地を薄く重ねる: 直した部分にだけ、少量のクッションファンデーションやトーンアップ下地をやさしく叩き込みます。
- フェイスミストで水分補給: 仕上げにオイルインのミスト化粧水を顔全体に吹きかけ、手のひらでやさしくハンドプレスします。
40代のベースメイクをアップデートして自然なツヤ肌の印象に
40代のベースメイクで意識すべきポイントを改めておさらいしましょう。
- メイク前のスキンケアで水分・油分の土台をしっかり整える。
- コントロールカラーと下地で色ムラ・くすみを事前に補正する。
- ファンデーションは顔全体に均一に塗らず、「▽三角ゾーン」を中心にメリハリをつけて塗る
- 大人の悩み(シミ・クマ・影)は厚塗りせず、コンシーラーやハイライトでピンポイントでカバーする。
- フェイスパウダーは顔全体ではなく、眉毛、Tゾーン、額の崩れやすい部分にのみにつけて、化粧崩れを防ぐ。頬につける時は大き目のブラシを活用してファンデーションのツヤ感を残す。
40代の肌は、肌悩みが全く目立たないベースメイクを目指す必要はありません。多少のシミや影があっても、全体に瑞々しいツヤと柔らかな血色感があれば、それだけで「お手入れが行き届いた品のある大人の肌」である印象が作れます。
40代の肌変化に合わせてベースメイクをアップデートして、毎日のメイク時間や鏡を見ることがもっと心地よく楽しくなるようにしましょう。
時間の経ったメイク汚れは、その日のうちに落とすことが40代のすこやかな肌を保つ秘訣です。こちらの記事ではダブル洗顔不要のクレンジングとうるおいを守る洗顔のポイントをご紹介しています。
40代の肌を健やかに整える。元BAが選ぶ「ダブル洗顔不要」クレンジングおすすめ品とうるおいを守る洗顔のコツ

